モモンガの飼い方!初心者からはじめる飼育方法

モモンガの飼い方!初心者からはじめる飼育方法

モモンガを知る!小動物モモンガの魅力

その見た目の可愛さを知る一部の人に、絶大な人気を誇るモモンガですが、一般的に知られている動物に比べ、まだまだマイナーであると言えるでしょう。

ここではそんなモモンガの魅力をお伝えしたいと思います。

あなたもモモンガに魅了されてみませんか?

小動物のペット

「モモンガ」という名前は聞いたことがあるものの、その姿をすぐに思い浮かべることができないといった人も多いのではないでしょうか? 

モモンガはペットとして飼われている小動物のひとつですが、ハムスターやウサギなどとくらべて、ポピュラーとはいえません。

ただ、そのかわいさにファンが急増しているのも事実です。

ムササビと似ているが、小さめ

モモンガと聞いて、ムササビを思い浮かべる人もいるでしょう。

どちらも夜行性で、山林に住むことなどは同じですが、体の大きさが違います。

モモンガよりもムササビのほうが大きく、実際、ムササビは「空飛ぶザブトン」、モモンガは「空飛ぶハンカチ」とたとえられるほど、サイズが異なります。

なお、日本では平安時代にモモンガとムササビが区別されておらず、モモンガのことを「ムササビ」と混同して呼ばれていました。

リスの仲間とカンガルーの仲間がある

「○○モモンガ」と名前のつく種類はたくさんありますが、ポピュラーなのはアメリカモモンガやタイリクモモンガ、エゾモモンガ、ホンシュウモモンガ、フクロモモンガなど。

驚きなのは、リスの仲間のモモンガとカンガルーの仲間のモモンガがいること。

例として挙げたアメリカモモンガからホンシュウモモンガまではリスの仲間で、フクロモモンガはカンガルーの仲間です。

ペットとして飼えるのは2種のみ

ただ、ペットショップで扱っているのは、アメリカモモンガとフクロモモンガの2種だけ。

そのうちアメリカモモンガは数が少ないので、ペットとしてのモモンガならフクロモモンガがポピュラーでしょう。
「フクモモ」という愛称でかわいがられています。

なお、エゾモモンガやホンシュウモモンガは生息数が少なく、ペットとして飼うことはできません。

タイリクモモンガは数年前に輸入禁止に

以前はタイリクモモンガもペットとして飼育できたのですが、数年前に輸入禁止になり、飼うことができなくなりました。

禁止になったのは、日本固有種のエゾモモンガ(タイリクモモンガの亜種)と交配してしまう恐れがあり、それを避けるためです。

もちろん、タイリクモモンガの繁殖も禁止されています。

小さな体と大きな目がチャームポイント

種類や個体によっても違いますが、モモンガの体重は150~200グラムくらい、体長が14~20センチくらいと小さいのが特徴。
手のひらに乗るくらいの小さなペットです。

最大の特徴といえば、腕から脚までマントのような皮膜がついていること。

衣類のカーディガンにも「モモンガ」と呼ばれるものがありますが、モモンガが皮膜を広げたときの形に似ていることから名づけられました。

また、特に愛らしいのが大きな目で、まん丸でくりくりしています。

そして、目の上方にちょこんと小さなが耳ついています。リスの仲間らしい、ふさふさのしっぽもチャームポイントです。

飼う前に知っておきたい!魅力いっぱいモモンガの特徴

可愛らしい見た目からペットとして人気の高いモモンガ。

飼った後でこんなはずでは・・と、ならない為にもぜひ知っていただきたいモモンガの特徴。

これからペットとしてモモンガを迎え入れようと思っている方必見ですよ

夜行性で昼間は眠っている

モモンガは夜行性の動物で、基本的に昼間は眠っていて、夜になると活動します。

夜遅くまで起きていて、朝は遅くまで眠っているといった夜型の生活をしている飼い主さんに向いているかもしれません。

逆に、昼間モモンガと一緒にたっぷり遊びたいと思っている人は、ものたりない面もあるようです。

リスよりも、人に馴れてくれる

アメリカモモンガはリスの仲間で外見もリスに似ていますが、性格は異なります。

警戒心の強いリスにくらべて、モモンガのほうは人に馴れてくれやすいようです。

ただし、モモンガは野生動物。
人間の生活リズムに合わせたり、ペットとしての環境に慣らしたりすることは容易ではありません。

しかし、根気よくコミュニケーションをとることで、「手乗り」になってくれる可能性も大きいものです。

鳴き声は小さい

モモンガの鳴き声については、アメリカモモンガは比較的小さく、鳴き声が気になることはないでしょう。

ただし、フクロモモンガは割合大きな声で鳴くので、うるさいと感じることもあるようです。

しつけが難しい

モモンガのしつけはかなり難しいといってもよいでしょう。

たとえば、モモンガは一定の場所で排泄をする習慣がありません。
ケージから外に出すと、部屋のいろいろなところでうんちやおしっこをしてしまいます。

聴覚が発達している

モモンガの耳は小さく、頭にちょこんとのっかっていますが、この耳の感覚がすぐれています。

モモンガは超音波で仲間とやりとりをするといわれており、仲間が発する超音波も耳で聞き分けることができるのです。

皮膜を広げて滑空し、しっぽでバランスをとる

前足と後ろ足の間にある皮膜を広げ、木から木にジャンプして滑空するモモンガ。

しっぽは、滑空するときにバランスをとったり、方向を変えたりする役目をします。
また、体を丸め、器用に着木します。

なお、皮膜は普段は邪魔にならないように縮めています。
滑空は遠くまででき、長いときには一度に50メートル滑空することもあります。

夜行性動物特有の大きな目

目は夜行性動物らしく大きく、くりくりとかわいいのが特徴。

光に引きつけられる性質があります。

ほとんど樹上で生活

モモンガは完全な樹上性で、地面に下りることはまずないといわれています。

そのため、ペットとして飼うなら、高さが十分にあるケージを用意してあげることが大切です。

平均寿命は5~7年

種類や個体によっても違いはありますが、平均寿命は5~7年
ストレスがなく、安心できる環境なら、10年以上長生きする子もいます。

買う?もらう?モモンガを手に入れる方法と準備すべき心構え

あの可愛らしいモモンガを飼いたい!モモンガが欲しい!

でも、「一体どこで手に入るの?」「買うならいくらほどかかる?」「モモンガを迎える前にすべき事とは?」そんな疑問が浮かんできますよね。

ここでは、その疑問についてまとめてみましたので、参考になさってみてください。

モモンガを買う

モモンガを手に入れるには、まずペットショップで探す方法がポピュラーでしょう。

ただし、ハムスターやウサギなどと違って、扱っているショップは少ないのが現実のようです。

ペットショップで販売されているモモンガには、国内で繁殖させたもの、または輸入されたものがあります。

後者は、繁殖業者が野生のモモンガを捕らえ、繁殖させた子どもをペットとして輸入しているモモンガです。

売られているのは赤ちゃんの場合が多く、授乳中の赤ちゃん、授乳後の赤ちゃん、手乗りの子どもモモンガ、大人のモモンガがあります。

価格は幅広く、赤ちゃんで数万円のものから十万円以上のものまで、大人のモモンガで1~2万円といろいろです。

ショップによっても大きな違いがあるので、いろいろ見くらべてみることをおすすめします。

なお、赤ちゃんのときから飼えば、馴れてくれる可能性も高くなります。

ショップによっては、モモンガを購入すると、「飼育セット」として、モモンガのごはんやグッズもお手頃価格で手に入るサービスをしているところもあります。

里子をもらう

モモンガは繁殖が難しいため、里子に出される数は多くありません。

どうしても飼えなくなってしまった人がモモンガを里子に出すこともあるにはありますが、ごく少数のようです。

ただ、フクロモモンガについては繁殖しやすいので、里子があったり、知り合いの人を通じて、飼っている人から譲り受けることもできます。

飼育環境を整える

モモンガは臆病でデリケートな性格なので、静かで快適な環境を作ってあげることが大切です。

突然の大きな音がすると気を失うこともあります。

ひどいときには、命を落としてしまうこともあり得るので、気をつけましょう。

モモンガが安心して生活できるような環境かどうか、モモンガを迎える前に、あらためて自分の住環境をチェックすることが必要です。

とくにモモンガは滑空する動物なので、ある程度大きなケージが必要になります。ケージを置けるスペースが十分にあることが必要不可欠です。

さらにモモンガを複数飼う場合、ひとつのケージで1匹のモモンガを飼うほうがよいので、モモンガの数だけケージが必要になります。

ただし、ペアで飼う場合は同じケージでも大丈夫です。

生き物を飼うという心構えを

どのペットにもいえることですが、生き物を飼うのですから、家族の一員として迎えて、快適な生活環境を整えてあげる必要があります。

また、最後まで面倒を見るという心構えでいることが大切です

単に「かわいいから」と、安易に飼い始めるのはやめましょう。

元気なモモンガを選びたい!ペットショップでのチェックポイント

散々悩んだ末に飼うことを決心し、心の準備ができたら、後はモモンガを手に入れるだけですね。

大抵の方はペットショップから購入されることでしょう。

きっとどの子も可愛くて目移りしてしまいそうですが、せっかく手に入れたのにすぐに命を落としてしまった、なかなか懐いてくれないなど、なるべく避けたいものですよね

では、一体どの点に注意して選べばよいのか、下記にまとめてみましたので、ペットショップでモモンガを選ぶ際に、参考にして下さい。

モモンガの状態をチェック

モモンガを選ぶときは、まず目に輝きがあるかどうかを見ます。

目ヤニがついていたり、涙目や乾き目になっているときは、病気のこともあります。

鼻のまわりがきれいか、鼻水で汚れていないかも見ておきましょう。

また、耳の中や周囲がきれいかもチェック

カサカサしていると、病気の可能性もあります。

おしりや生殖器が汚れていないこともポイントです。

脱毛しているところはないか、毛のツヤがよいかどうかもチェックしたい点。

ふっくらしていて、全体に清潔であるかどうかも確認します。

ほかに、手足の指がそろっているか、よく動いているか、動作がスムーズか、しっぽを元気に振っているかどうかなども観察しましょう。

元気いっぱいでやんちゃな感じがするくらいのモモンガのほうが、生命力が強いようです。

病気やけがを持ったモモンガ、体の弱いモモンガは、家に迎えたあと、すぐに命を落としてしまうということも考えられます。

慎重に選びましょう。

ショップへは夕方以降に

モモンガは夜行性なので、昼間は活動せずに眠っています。

昼間にペットショップに行っても、眠っている姿しか見られないことが多いでしょう。

ペットショップには夕方以降に行くのがおすすめです。

ショップ自体もしっかり観察

モモンガだけでなく、ショップを観察することも大切です。

ケージ内を清潔に掃除しているか、ごはんはバランスよく与えているか、ショップの店員さんは愛情を持って接しているか、モモンガについての知識が豊富かなどをチェックしましょう。

とくに店員さんがモモンガにどのように接しているかは大切なポイントで、扱い方次第で、人になつきやすい子か人嫌いな子か分かれるようです。

赤ちゃんを選ぶか成体を選ぶか

馴れてほしいなら、モモンガを赤ちゃんから育てるのがベストです。

ただ、モモンガの赤ちゃんを飼育するのはとても難しく、とくに初心者の人にはかなりたいへんでしょう

また、個体差があるので、赤ちゃんのころから育てても、飼い主さんに馴れてくれない子もいます。

赤ちゃんから育てるなら、離乳してからの子がおすすめ。

モモンガの赤ちゃんがミルクを飲む姿はとてもかわいいものですが、哺乳期から育てるには、かなりテクニックが必要です。

モモンガは生後7カ月で成体になります。

赤ちゃんを飼育するよりは気を使わず、飼いやすいといえます。

ですが、人に馴れてくれるようにするには、忍耐力を持って接することが必要でしょう。

最初の対応が大事!モモンガを迎えた後の需要なステップ

悩みに悩んでやっと「飼おう!」と決心され、晴れて念願のモモンガをわが家へと迎え入れる事となった気分は最高潮ではないでしょうか。

しかし、初めての場所にやってくるモモンガの方といえばどうでしょう?

きっと慣れない環境に不安や恐怖を感じているのではないでしょうか。

飼い主は少しでもその不安を取り除いてあげたいですよね。

ここではモモンガを迎え入れる際の注意点や、モモンガが環境に慣れるまでの流れをまとめてみました。

迎える前の準備は万全に

モモンガのためのケージや備品を用意し、できるだけ静かで落ち着ける場所にケージを設置します。

また、暑すぎるところや寒すぎるところ、直射日光があたるところに置くのもよくないので、避けます。

窓の近くも危険などでやめたほうがいいでしょう。

テレビや洗濯機などの音があまり聞こえてこないところ、ドアの音が響かないところにケージを設置してあげましょう。

初日はそっとしておく

ペットショップから飼い主さんのところにやって来た当日は、モモンガはまったく落ち着かず、ナーバスになっています。

ストレスもかなり大きいでしょう。

ケージの中に入れたらケージカバーやタオルなどをかけ、その日はそっとしておいてあげましょう。

モモンガは床材にもぐり込んだり、狭いところに隠れたり、巣箱に入ったりするでしょう。

消灯はできれば、ペットショップの閉店時間に合わせるといいようです。

翌日もそっとしておきつつ、チェックを

翌日、モモンガのケージを覗いてみても、昼間は眠っていることでしょう。

この日もケージカバーをしたままできるだけそっとしておいてあげます。

ただし、短時間でよいので何回かケージを覗き、うんちやおしっこをしているか、ごはんは食べたか、水は飲んでいるかなどチェックします。

パニックを起こしたりしていないかも、あわせて確認しましょう。

3日目はケージカバーを少し上げる

少しずつですが、モモンガが新しい環境に慣れてくるでしょう。

巣箱やポーチ、ケージなどに自分のにおいをつけたり、動き回る姿が見られることもあります。

これまで深く覆っていたケージカバーを浅めにしてみましょう。

ケージの上段、3分の1くらいが覆われている程度にします。

こうしておけば、モモンガはケージから外の環境を見ることができます。

夜になったら、ケージの半分くらいまでカバーを下げ、モモンガが安心して活動できるようにしてあげます。

4~5日目、さらにケージカバーを上げる

4~5日たったら、さらに慣れてくることでしょう。

ケージカバーをさらに上げます。

モモンガは眠っているか、静かにじっとしているでしょう。

ごはんは夕方か消灯前に入れ替えます。

電気を消して暗くし、静かにしていると、モモンガが巣箱から出て、ごはんを食べる気配がします。

また、水については、のどが渇いたら吸水器で飲むでしょう。

夜間だけでなく、昼間も起きてきて飲むことがあります。

動かないときは要注意

心配なのは、3日くらいたっても動かない場合です。

ほかに、ごはんをほとんど食べない、下痢をしている、悪臭があるなどの場合は、感染症などの病気にかかっているおそれもあります。

すみやかに病院に連れていきましょう。

どんな注意が必要!?モモンガの多頭飼い、他のペットとの同居は?

せっかく飼うなら一匹より二匹、いや、どうせならたくさん繁殖させたい・・・

他のペットがすでにいるけどモモンガも迎え入れたい・・・

なんて安易に考えてるあなたはちょっと待ってください!

下記では、多頭飼いについてや、他のペットと共にモモンガを飼うには一体どんな事に気をつけるべきなのかなど、紹介しています。

モモンガの飼育はそう安易なことではありません。

初めてモモンガを飼われる方には必見ですよ。

繁殖させないなら1匹で

モモンガはペットとしての歴史も浅く、飼育が簡単な動物とはいえません。

はじめて飼うなら、できれば1匹だけにしたほうがよさそうです。

また、個体差もあり環境にもよりますが、1匹だけ飼うほうが飼い主さんに馴れてくれる確率が高くなるようです。

ただ、1匹だけなら、飼い主さんがモモンガの仲間になるため、毎日、モモンガと接する時間を作ってあげたいものです。

2匹以上で飼うなら、オスを2匹といった飼い方は、けんかをする可能性があるので避けます。

繁殖させたくないならメス同士で飼い、繁殖させたいなら、オスとメスのカップルで飼うのがおすすめです。

繁殖させたいなら、あとで相手を迎える

繁殖を希望しているならカップルで飼いますが、いきなりカップルを迎えるよりも、最初は1匹だけ飼って、モモンガの飼育に慣れたところで、最初の子とカップルになる子を迎えてあげるのがおすすめです。

とくにフクロモモンガは繁殖させやすく、最初からペアで飼わなくても、割合スムーズに赤ちゃんを産んでくれるようです。

ただし、モモンガにも相性はあります。
相性が悪いと、繁殖しないカップルもいるようです。

どうしても繁殖させたいと思っているなら、オス1匹とメス2匹といったトリオで飼うとよいでしょう。

繁殖させるときは、生まれてくる赤ちゃんの飼い主さんを早めに見つけておきましょう。

フクロモモンガは一度の出産で2匹の赤ちゃんを出産することもありますし、相性がよければ一年に何度か出産することもよくあります。

ほかのペットとの同居も可能

ほかのペットとの同居については、あまり問題はありません。

モモンガは樹上で暮らす動物で、地上で暮らすほかの動物にはあまり関心を持ちません。
地上で暮らす動物に襲われるとは思ってないのです。

とはいっても、モモンガよりも、ほかのペットのほうにかかるストレスのほうが心配です。
別の部屋で飼うことをおすすめします。

モモンガは夜行性なので、夜、活動をして音を立てたり、鳴いたりします。
その音や鳴き声をほかのペットが気にして、攻撃してしまうこともあるでしょう。

とくに夜間は飼い主さんも眠っているので、監視することはできません。

別の部屋で飼うのが難しければ、夜間だけも、ケージを別の部屋に移動させるなど工夫が必要です。

また、モモンガを新しく迎えて、環境や飼い主さんに慣れるまでに時間がかかります。
その間は、できるだけほかのペットと接触させることは避けましょう。

もちろん、ほかのペットと同じケージに入れたりするのは論外です。

モモンガを飼いたい!!知っておくべきモモンガにかかるお金

可愛いモモンガと一緒に暮らしてみたい!

けど、モモンガだって生き物。ご飯も食べるし病気やケガだってする。

当たり前ですが、その都度に費用はかかってきます。

モモンガを家族として迎えるにあたり、一体何にどれほどのお金を使うのか、下記にまとめてみました。

モモンガを迎える際にかかる費用

まず、モモンガ自体を買うための費用が必要です。

個体差もありますが1~3万円程度かかるでしょう。

また、ケージが5000円~2万円、エサ入れが500~2000円、吸水器が500~2000円、止まり木や巣箱、床材などが2000~5000円。

ほかに、最初のごはん代が1000円分くらいかかるでしょう。

あとは必要に応じて、ペットシーツや空気清浄機、ヒーターなどを用意します。

毎月かかる費用

モモンガが食べるごはん代や床材、ペットシーツなど、日々の消耗品で月々4000~8000円の維持費が必要になります。

まず、ごはん代は月に3000円程度。

野菜やくだものは、飼い主さんが食べるものを少しだけ分けてあげるので十分です。

床材はおがくずなどを敷くほか、ペットシーツを使います。

おがくずなら1000円もあれば十分ですし、ペットシーツは毎日替えても月に1000~2000円程度で済みます。

新聞紙を敷くなら、お金はかからないでしょう。

ときどきかかる費用

ケージが壊れることはめったにありませんが、巣箱や止まり木などは、ある程度使ったら、新しいものに交換する必要があります。

まず、巣箱は汚れがひどくなったり、ひもがほつれてきたりしたら交換しましょう。

止まり木も、汚れがひどくなったら新しいものに。

エサ入れや吸水器は比較的長持ちしますが、プラスチック製のものなどで傷がたくさんできてきたら、細菌が繁殖する可能性もあるので、できれば新しいものに交換した方が安心です。

ほかに、おもちゃを購入する人もいます。

筒のような形のものや、モモンガがぶら下がれるようになったおもちゃ、牧草を使ったおもちゃなどが売られています。

いずれも、数百円程度で購入できます。

夏場や冬場にかかる費用

夏の暑い時期、冬の寒い時期はエアコンなどをつけるので、その分の電気代がかかります。

また、ペット用の冷却ボードやペット用にヒーターを活用するのもよいでしょう。それぞれ、3000円程度で購入できます。

病院にかかる費用

一番出費がかさむのが、病気になったときやけがをしたときの治療費でしょう。

人間と違って医療保険がないので、その都度、3000~5000円程度の診察代・薬代が必要です。

重い病気にかかったり、大きなけがをしたときは、手術をしなければならないこともあります。

そのときは数万円から十数万円もの費用が必要になることもあります。

モモンガに慣れてもらうための5つのポイント

モモンガの人気の一つとしてあげられるのが、飼い主に慣れやすいところです。

とくにフクロモモンガは飼い主の匂いを覚え、とてもよくなついてくれます。

しかし、警戒心の強いモモンガが、そこまでになるには時間と根気が必要です。

まずは環境に慣れてもらい、信頼関係を築きましょう。

家族の一員として迎え入れたモモンガとの、信頼関係を築く接し方を、下記にまとめてみました。

まずは見守ることから

モモンガはとてもデリケートで、警戒心が強い動物です。

飼い主さんのところに迎え入れたら、1週間くらいはそっと見守り、静かに様子を見ましょう。

このとき、かわいいからと無理に触ろうとすると、モモンガにとって大きなストレスとなります。

緊張したモモンガが大きな鳴き声を上げたり、かみついてくることもあるでしょう。

また、ストレスが原因となって、病気になる可能性もあります。

今までと環境ががらりと変わって、モモンガも戸惑っています。

まずは新しい環境に慣れてもらうことが大切です。

ミルクをあげて馴らす

モモンガを赤ちゃんから育てるなら、飼い主さんがミルクをあげることで、馴れてくれるでしょう。

個体差もありますが、1日2~3回ミルクをあげます。

ただ、モモンガはとても小さい動物なので、授乳はかなり難しいものです。

購入したペットショップで、授乳のコツなどを教えてもらっておくと役立ちます。

ポーチや巾着に入れる

フクロモモンガの場合はにおいに敏感で、飼い主さんかどうかをにおいでかぎ分けます。

ひもつきの巾着やポーチにモモンガを入れて首にかけ、着ている衣服の中に忍ばせましょう。

家でテレビを見たり、音楽を聴いたりしてくつろいでいる時間に行うのがおすすめです。

つまり、カンガルーの親のようにしてあげるのです。

肌に密着させることで、飼い主さんのにおいを早く覚えてくれます。

ただし、ポーチや巾着袋に入れるだけにし、無理にモモンガを触ることはできるだけ避けましょう。

また、大きな音を立てたりして、驚かすこともやめます。

馴れてくれるまでしばらく時間がかかりますが、根気よく続けることで、そのうち、モモンガが飼い主さんに信頼感を持つようになるでしょう。

おやつをあげる

モモンガが飼い主さんに馴れてきたら、手からくだものやおやつなどを与えてみましょう。

最初はなかなか近寄ってくれないかもしれませんが、根気よく続けましょう。

「飼い主さんの手は安全だ」「飼い主さんの手のそばに行くと、おいしいものが食べられる」とわかるようになると、モモンガから寄ってくるようになります。

触れ合いの時間を作る

モモンガが飼い主さんに馴れてくると、飼い主さんとの間に強いつながりが発生するようになります。

とくに寂しいときなどは、飼い主さんに甘えてくれます。

そんなときは、モモンガの相手になってあげましょう。

また、モモンガをケージから出して、飼い主さんと触れ合う時間を持つことも大切です。

運動不足解消のためにも有効でしょう。

フクロモモンガとの絆を深めるコミュニケーション法

フクロモモンガと遊ぶには、まずは仲良くなることが必要ですが、それ以前に人間に慣れてもらうことが必須となります。

フクロモモンガに慣れてもらうポイントは2つ、『におい』と『スキンシップ』です。

フクロモモンガにとっても、信頼できるコミュニケーションを取る相手がいるという事は、安心感に繋がるのです。

よりよくフクロモモンガとの絆を深める為の、コミュニケーション法をご紹介しますので、参考になさってください。

飼い主さんと深い絆で結ばれる

フクロモモンガはもともと群れを作って生活する動物なので、ペットとして飼えば、飼い主さんに対して深い愛情を持って接してくれます。

ただし、家に迎えてしばらくは、飼い主さんのことを怖がって「ギーギー」と鳴いて威嚇するでしょう。

馴れてくれるまではぐっと我慢。

忍耐強く付き合っていれば、そのうち、深い絆で結ばれるようになります。

飼い主さんに馴れてくれれば、どんどんかわいく思えてくるのがフクロモモンガです。

自分の名前を覚えて反応する

フクロモモンガは自分の名前を覚えます。

フクロモモンガが起きていたら、ケージの前を通るたびに、「モモちゃん」などと声をかけてあげましょう。

飼い主さんが名前を呼ぶと、反応してくれるでしょう。

また、ケージの外で遊ばせているときなどは、名前を呼ぶと飼い主さんのところに来て、手に乗ってきたりもします。

飼い主さんの顔を覚える

フクロモモンガは、いつも世話をしてくれる飼い主さんの顔をちゃんと覚えています。

たとえば、たまにくるお客さんと飼い主さんが並んでいたら、飼い主さんのほうに近寄っていくことでわかります。

とくにフクロモモンガはにおいで人を見分け、普段からお世話をしていない人にはかむこともあります。

かまれるのが飼い主さんの家族なら、その家族のにおいも覚えさせるとよいでしょう。

具体的には、その人のにおいがついた古着で寝袋を作ったり、その人がエサを入れるようにしたりします。

また、フクロモモンガは頭がよく、信頼できる相手とそうでない相手を判断します

相手によって、態度を変えるのです。

なかなか馴れてくれないとき

フクロモモンガを迎え入れてから最初のころにスキンシップが足りないと、飼い主さんとの信頼関係が築けず、馴れてくれないこともあります。

とくに、1カ月くらい触らないと、威嚇して鳴くようになったり、飼い主さんの手を頻繁にかむようなことも起こります。

赤ちゃんのころから手のひらの上でごはんをあげたり、ポーチに入れたりすることが一番ですが、それをしないで大人モモンガになってしまうと、馴れさせるのは簡単ではありません。

ゼリーなど、モモンガの好物を手のひらにのせてあげるといったことを続けてみたり、ポーチや寝袋で眠っているモモンガをケージから出して首から下げたりしてみましょう。

また、ポーチを飼い主さんの肌に一日つけて、飼い主さんのにおいをつけたところでケージに入れ、そこにモモンガを寝かせるという方法も有効です。

時間はかかりますが、忍耐強く続けていれば、そのうち馴れてくれるようになります。

悪臭や病気の元!?参考にすべきモモンガのケージの掃除法

可愛いモモンガのお世話の一つで、ゲージのお掃除があります。

不衛生のままだと悪臭や感染症を引き起こす恐れもあります

大切なモモンガの為に、毎日ゲージの中を清潔に整えてあげたいですよね。

掃除をする際の注意点や参考にして頂きたい事項を、紹介します。

ケージはいつも清潔に

汚れたままのケージでは、悪臭のもとになるほか、細菌が発生して、モモンガに感染するおそれもあります。

ケージの床材は毎日取り替えてきれいにしましょう。

また、定期的に、ケージごと洗って日光にあてるとさっぱりします。

ただし、ケージがきれいになって、モモンガ自身のにおいが全部消えてしまうと、モモンガが落ち着かないこともあります。

使っていたおがくずなどの床材を少しだけ残しておいて入れるなどで、モモンガが安心できるケージになります。

エサ入れも洗って、食べた量をチェック

ケージと同様に、エサ入れや吸水器、トイレなどもきれいに洗って日光消毒するとよいでしょう。

ちなみに、ごはんは乾燥しているものでも、できれば毎日替えたいものです。

替えるときに、食べたごはんの量などを確認すれば、健康チェックも同時にできます。

モモンガは好き嫌いがあり、好きな食べ物ばかり食べてしまうこともあります。

何を食べたか、何が残っているかなども確認しておきましょう。

腐りやすいくだものや野菜類については必ず食べ残しを処分し、毎日新鮮なものをあげます。

ところで、アメリカモモンガの場合、ごはんを巣箱にせっせと運び入れることがあります。

ドライのごはんならよいのですが、くだものや野菜まで運んでいるときは要注意。

巣箱の中でくだものや野菜が腐ってしまうこともあります。

ときどき巣箱もチェックして、ごはんなどがあれば取り除きましょう。

吸水器も毎日洗う

吸水器も細菌が繁殖しやすいパーツです。水を替えるたびに簡単に洗うとよいでしょう。

当然のことながら、水は毎日替えてください。ごはんと同様、水の減り具合も見てみます。

モモンガによっては吸水器から水を飲んでくれない子もいます。

その場合は、お皿などに水を入れてあげることになりますが、うんちやおしっこが水の中に入って汚れやすくなります。

吸水器よりもさらに頻繁に水を替えることが必要です。

床材を交換してきれいに

モモンガは決まった場所で排泄をするわけではないので、ケージの床のあちこちにうんちやおしっこを排泄します。

床材は毎日きれいにしたいのですが、たとえばおがくずなどを敷いている場合、ケージの床材をすべて交換するのは費用面でもたいへんです。

とりあえず汚れた分だけを交換し、何日かに1回、全部交換するというのが現実的でしょう。

ペットシーツについては、うんちやおしっこを吸収してにおいをカットするので、悪臭が気になるということは少ないでしょうが、見た目的にも不衛生です。

ペットシーツもできればこまめに交換しましょう。

モモンガの春夏秋冬・飼い主が注意すべき点

愛くるしい見た目と可愛らしいその仕草から、ペットとしてひそかに人気が高くなってきているモモンガ。

これから飼いたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

そんなモモンガについて、知っていれば安心な、一年を通した注意点や世話の仕方などをご紹介します。

春は抜け毛の季節

春から夏にかけての時期は、換毛期。
冬毛が抜けて夏毛になります。

モモンガは自分で毛づくろいをしますが、毛を飲み込みすぎてしまうと、よくありません。

のどや胃、腸の中で毛がかたまってしまったり、腸の壁を毛が刺激してしまったりと、病気になることもあります。

ときどきは飼い主さんがブラッシングをしてあげるとよいでしょう。

なお、ブラッシングしにくいときは、水で濡らしてかたくしぼったタオルをくぐらせるのもアイデアです。
抜け毛がスムーズにとれます。

梅雨の季節は細菌に注意

湿度が高くジメジメする梅雨の間は、細菌の発生や増殖に注意が必要です。

ケージ内の掃除はこまめに行い、ときどき熱湯消毒や日光消毒をしましょう。

また、エサ入れや吸水器などの備品も同様にきれいにします。

食べ物や水も菌が繁殖しやすくなります。

食中毒を起こさないよう、食べ残しは片付ける、毎日新しいものと入れ替えるなど、管理を徹底しましょう。

夏は暑さからモモンガを守る

夏場は直射日光のあたらない、風通しのよいところにケージを置き、暑さからモモンガを守りましょう。

夏場、日中に部屋を閉め切っておくと、気温がかなり上昇してしまうこともあります。

ひどいときには、モモンガが日射病にかかってしまうこともあり得ます。

エアコンなどを活用して、高温になりすぎないように工夫しましょう。

とくに昼間、留守にするときなどは注意が必要です。

なお、クーラーで部屋を冷やしすぎたり、クーラーの風が直接モモンガのケージにあたらないようにすることも重要です。

秋は食欲旺盛に

春と同様、秋も抜け毛の季節で、夏毛が抜けて冬毛になります。

必要に応じてブラッシングをし、モモンガが毛をたくさん飲み込んでしまわないように注意しましょう。

また、秋は冬に備えて食欲が増す時期でもあります。

巣箱にごはんをたくさん運んでしまい、眠る場所もないくらいにしてしまうこともあるので、その場合は、飼い主さんが取り除いてあげましょう。

冬は暖かく快適に

冬は昼間と夜間の気温の差が激しく、モモンガにとっても過ごしにくい季節です。

飼い主さんが夜寝るとき暖房を止めてしまうと、モモンガはとても寒くてつらい環境に。

夜はケージに毛布をかけたり、キルティングのカバーで包んだりなど、気温が下がりすぎないように工夫しましょう。

ほかに、巣の材料やぼろ布、脱脂綿などをケージに入れ、寒いときにモモンガがくるまれるようにしてあげると安心です。